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「Rising Storm」でRed Orchestraシリーズに初めて触れる人向けの覚書

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Tripwire Interactiveの対戦マルチプレイ専用FPS「Red Orchestra 2: Heroes Of Stalingrad」をベースに開発された「Rising Storm」のβテストが予約購入者向けにも開放され、国内でも多くのユーザーがプレイを楽しんでいる。
Red Orchestraシリーズは、現在では数が少なくなったリアル系対戦マルチプレイFPSのため、一般的なFPSとは勝手が違う部分が多くある。そこで「Rising Storm」で初めてRed Orchestraシリーズに触れた人のために、プレイの最も基本となる要素やシステムについてまとめてみた。


・マッチの基本ルール
現在プレイ可能な6マップの基本ルールはキャプチャーゾーンを巡る攻守分かれての陣取戦となる。参加人数は50人から64人(25対25もしくは32対32)が主流。キャプチャーゾーン内にとどまる自軍兵士が、敵軍兵士よりも一定数多い状態で時間が経過すると占領できる。
マッチは時間と自軍兵士の増援数(チケット)で区切られており、チケットが切れるとリスポン不可になる。攻撃側は制限時間内の全てのキャプチャーゾーン占領、防御側は制限時間もしくは敵チケットが切れるまでキャプチャーゾーンを保持することがマッチの目的になる。
攻撃側がキャプチャーゾーンを占領すると新たなキャプチャーゾーンが設定され、マップ内の移動可能地域が追加される。攻撃側はマッチの進展とともに敵陣に攻め込み、複数段階の占領を経て最終キャプチャーゾーンを占領すると勝利となる。
攻守の目標となるキャプチャーゾーンは1箇所の場合と複数箇所の場合がある。1箇所の場合は当該箇所を占領すれば即、次のキャプチャーゾーンが設定される。キャプチャーゾーンが複数ある場合は「複数箇所を攻撃側が同時期に占領」が必要なケースと、目標キャプチャーゾーン自体が複数あり「攻撃側に占領されたら防御側は再奪取ができない」ケースの二通りがある。防御側の再奪取が不能なキャプチャーゾーン設定の場合は攻撃側が目標のキャプチャーゾーンを順次占領すれば、次の目標となるキャプチャーゾーンが新たに設定される。

キャプチャーゾーンの位置は出撃時に短時間表示されるほか、タクティカルビュー(Tキー)やマップ表示(Mキー)で随時確認できる。自分がキャプチャーゾーンに入ると画面下にゾーン内にいることを示すアルファベットとゾーン内にいる味方と敵の人数の大まかな比較図が表示される。

マッチ中のスコアについては、撃ち合いはあくまで拠点争奪のための手段であって、目的はチームによる陣取戦であることをプレイヤーに強く意識させる配分を採用。陣取りと無関係な場所で敵を排除した場合のスコアはキャプチャーゾーン占領時の10分の1以下にしかならないが、キャプチャーゾーン内にいる敵を排除した場合や、キャプチャーゾーン内からの攻撃で敵を排除した場合はボーナススコアを追加するなど、陣取戦を促すスコア配分をとっている。
加えて、味方に対する誤射によるスコアマイナスを大きめに設定するサーバーが多く、誤射による殺傷でマイナス10、誤射によって怪我をさせるとマイナス5などとなる。通常のサーバーはスコアのマイナスが特に大きいプレイヤーはkickする設定のため、敵味方を無視して撃ちまくるようなプレイを防いでいる。


・兵科
最初に遊ぶ際は、最も定数が多い基本兵科で、汎用性が高い小銃を持つライフルマンがゲームを覚える上では最適な兵科となっている。ライフルマンのほか、短機関銃のアサルト、軽機関銃のマシンガンナーなども基本兵科なので、ゲームに慣れてきたら、これらを選択することでプレイの幅が広がる。
ゲーム中、最も重要な兵科で、戦局に与える影響力が極めて高いスクワッドリーダーとコマンダーについては単純な戦闘行動以外の要素も多く、初心者向けではないので、今回の説明文では割愛する。
兵科は陣営毎に定数が決まっており、全員がスクワッドリーダーやスナイパーを選ぶようなことはできない。一番定数が多い兵科は両陣営ともライフルマン。


・分隊
スクワッドリーダーが存在する分隊に加入することで、リスポン地点にスクワッドリーダーが追加される。既定のリスポン地点よりも前線に近い場所でリスポンできるため、戦線到達時間を短縮できる。ライフルマンやアサルト、マシンガンナーといった一般の兵科を選択するのであれば、出撃画面でスクワッドをクリックし、スクワッドリーダーのいる分隊の中から空いている兵科を選ぶのが望ましい。
スナイパーなどの一部兵科は単独行動兵科となるため、分隊には加入できない。


・戦闘と射撃
Red Orchestraの流れを汲んでいるため、敵を豆粒状態でしか視認できなくても小銃や軽機関銃で弾速と弾道を考慮した上で撃てば問題なく当てることができ、頭部や体幹部に当てれば殺傷できる。腕や足など体幹部以外に被弾し流血が始まった場合は止血しないと死に至るので、Ctrlキーで包帯を巻くことでライフ低下が止まる。

射撃部分にはシリーズの特徴でもある「依託射撃」システムを採用。銃を依託せず立射などで撃つと銃身がふらつき正確な射撃ができなくなる。そのため射撃時には伏せるか、付近の構造物(窓枠や土囊)に銃身を預けることで、銃身のふらつきを抑え正確な射撃ができるようになる。銃身を依託しているかどうかは、画面右下に表示される依託状態を示すアイコンにて確認できる。
ただ、近接戦闘時には銃身を依託してる余裕はないので、銃身がふらつく状態のまま正確な射撃を行うか、白兵戦に移行する必要がある。

壁などに接近した場合はCtrlキーを押すことで「カバーアクション」に入ることができる。「カバーアクション」に入ると壁などの構造物に吸い付き、ADS(右クリック)によって体を構造物から出しアイアンサイトで狙いを定め、再度右クリックすると構造物に身を隠す。「カバーアクション」中にADSせず射撃すると、「ブラインドファイア―」行動をとり、構造物に身を隠しての銃撃で敵を牽制できる。
「カバーアクション」動作とQキーとEキーによるリーン動作を組み合わせることで多様な射撃姿勢を取れる。

マシンガンナーが持つ軽機関銃は「制圧射撃」ができる。敵に弾を直接当てられなくても、敵付近に銃弾を撃ちこめば、撃たれた側は「恐慌状態」となる。「恐慌状態」のプレイヤーは画面上でエフェクトがかかり自由な行動が制限され、その場からほとんど動けなくなる。「恐慌状態」は手榴弾や砲撃が至近で炸裂した場合も同様に発生する。
強力な威力を持つ軽機関銃だが、地面や構造物に二脚を展開して軽機関銃を設置しないと、正確な射撃はできないので有効に機能させるには場所取りが重要となる。軽機関銃は銃撃を続けると銃身が焼き付き射撃ができなくなるので、銃身が焼けた際は自分でバレルを交換する必要がある。バレル交換は6キー。
また、味方のマシンガンナーに接近してCtrlキーを押せば機関銃用の銃弾をマシンガンナーに補給できる。大半の兵科の装備を拾う(Ctrlキー)ことができるため、防衛時などマシンガンナーの戦線離脱の影響が大きい局面などでマシンガンナーが倒れた場合は、付近の歩兵が軽機関銃を拾い役割を引き継ぐ必要が出てくる。


・敵味方の識別
FFオン(味方へ誤射した場合のダメージが有効になる)が前提のゲームなので、誤射を防ぐために敵味方の素早い確認が必須となっている。
ネームタグを常時表示する設定のサーバーは少ないため(付近の味方に限ってネームタグ表示が主流)、基本軍服の色を覚えて敵味方を識別する。多くのサーバーではマップ画面(Mキー)を開くことで、自軍の展開状態を確認できるので、それを参考に区別する。自分が自軍最前線にいる場合、前方からやってくるのは基本敵となる。

射撃音やリロード時の音は日本軍と米軍それぞれに特徴があるので、敵兵士を視認できない状態かつ、すでに敵味方が発砲を開始し、両軍が入り乱れての交戦状態にある場合は、これらの音を聞き分けて敵味方を識別する。また、発砲時のマズルフラッシュは目立つので、敵が発砲した場合はこちらでも場所を把握できる。


・日本軍と米軍の特徴
両軍とも最も数が多いライフルマンの銃器は日本軍が単発式小銃、米軍が半自動式小銃(米軍は単発式小銃も任意で選択可能)と火力面で差が付けられている。遠距離の射撃戦は単発式が若干有利ではあるものの、単発式と半自動式の差が決定的な優劣にはつながっていない。しかし近距離の交戦では米軍は半自動式小銃に加えて、火炎放射器や分隊支援火器、トレンチショットガンなど、瞬間火力の高い武器を使用できるため、単純に近接しての戦闘では日本軍が不利になる。
近距離戦闘時における瞬間火力差の対抗措置として、日本軍は一気に敵に肉薄できる「バンザイチャージ」システム(マウスホイール押し+左シフトキー)を持つ。複数の歩兵が同時に「バンザイチャージ」をすることで、敵兵士に対する制圧効果による被弾率の低下や、自軍歩兵の被制圧効果減少、突撃時スタミナ追加など、攻撃的な特殊効果が多数付与される。「バンザイチャージ」は単独で行なっても効果は限定的であるため、スクワッドリーダーの適切な指揮のもとに多数の兵士が同時に行うことで高い効果を発揮する(画面左下の抜刀兵士アイコンに表示される×5などの数字がバンザイチャージの強度)。
統率のとれた「バンザイチャージ」によって敵陣に突入して白兵戦に移行することで、携行火器の火力面での性能差をひっくり返すことができる。

防衛については現状の火力差でも、それほど大きな差はつかないが、陣地攻撃時は火力差による不均衡が大きいため「携行火器の火力差で押す米軍と、統率の取れた突撃で崩す日本軍」という構図でバランスを取る設計となっている。


・マッチ中の行動全般について
一撃死前提でデザインされたFPSは、マッチ中の流れの把握が出来なかったり、どこから自分が撃たれたのか分からないことが続くと、そのうちに常時伏せて豆粒大の敵を射撃するだけの消極的なプレイスタイルをとるようになり、何が面白いのかサッパリ分からないという状態になってしまうことがある。
Red Orchestraシリーズは旧式の銃器を使用してる関係や砲撃と煙幕、さらに「恐慌状態」システムの実装によって、戦闘中に敵排除の完了や、敵が攻撃を休止して味方が前進できるタイミングがマッチ中に複数回、発生するよう設計されている。
最初はどのタイミングで前進すればいいか分からないかも知れない。そうした場合は味方古参兵が前進を始める様子を見ながら、それに歩調を合わせて前進すればいい。プレイを重ねるうちに自分で前進のタイミングが判断できるようになる。そうすればRed Orchestraシリーズ独特の「匍匐でジリジリと前線を上げる行動」と「遮蔽物づたいに一気に前進する行動」のタイミングを把握できるようになり、ゲームが楽しく感じるようになる。
前進のための呼吸を読むこと、つまり射撃部分に加えて、その前段階にある行動全般がRed Orchestraシリーズ独特のプレイ体験を特徴付ける要素となっている。


以上、「Rising Storm」を遊ぶ上で最も基本となる部分を箇条書きでまとめた。


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以下はRed Orchestraシリーズと「Rising Storm」全般についての簡単な説明。

「Red Orchestra」シリーズは元々「Unreal Tournament 2004」のMODとしてリリースされた第二次世界大戦の独ソ戦をモチーフにした対戦型マルチプレイFPS。元々MODチームだったTripwire Interactive(TWI)は「 Red Orchestra: Combined Arms」がEpic Games主宰のコンテストで賞金とUnreal Engine 2および3のライセンスを取得したことで法人化し、製品版の「Red Orchestra: Ostfront 41-45(RO:O)」をリリースした。
RO:OをベースとしたMODとして第二次世界大戦の太平洋戦線をモチーフとした「Rising Storm」の開発がスタートしたが、「Red Orchestra 2: Heroes Of Stalingrad」のリリースが決定した後は開発環境を移行。あわせて「Rising Storm」開発チームがTWIに移籍し、TWIのRising Stormチームとして「Rising Storm」を完成させた。

「Rising Storm」はベースとなっている「Red Orchestra 2: Heroes Of Stalingrad」とゲームルールや射撃部分の特殊システムである依託射撃、制圧射撃、カバーアクションなど基礎部分は共通のシステムを持つ。
「Red Orchestra 2: Heroes Of Stalingrad」」で類似する物がなかった武器としては日本軍の軍刀や擲弾筒、米軍の火炎放射器やトレンチショットガンなどが新たに追加されたほか、手榴弾を地面に設置する「ブービートラップ」運用などが加わっている。
なお、現在βテスト中の「Rising Strm」の正式発売日は夏を予定しているが、順調に推移すれば6月1日のリリースが見込まれている。

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